米国高利回り社債ブラジルレアル(毎月決算型)【評価】2階建て0%!
米国高利回り社債・ブラジル・レアルファンド(毎月決算型)は、
2014/08/13時点で純資産額は、約17億円とお世辞にも人気があるとはいえない投資信託です。
しかし、人気と投資信託の良し悪しは別物であることも多いです。
実は、私が過去に保有した銘柄でもあり人気とは裏腹に魅力ある投資信託だと思います。
もちろんプラス収益で終えました。
米国高利回り社債ブラジルレアル(毎月決算型)の運用内容を評価
米ドル建てで取引される高利回り社債へ投資するものです。
BB以下の信用力が低い格付けを積極的に取り入れることで、高利回りの利息と値上がり益を期待する事ができます。
一部、日本の債券も組み入れます。
債券の投資と同時に、ブラジルレアルへの投資も行います。
為替ヘッジしておりませんので、米ドル、ブラジルレアルの為替影響を受けます。
それぞれの通貨に対して、円高の場合はマイナス損益。円安の場合は、プラス収益となります。
項目 | 説明 |
---|---|
投資対象 | 米国の高利回り社債、ブラジルレアル、日本の債券※米国以外の国の発行体も組み入れることを許可 |
通貨 | 米ドル、ブラジルレアル |
為替ヘッジ | なし |
決算 | 毎月24日付近、年合計12回の配当 |
設定日 | 2011-04-27 |
運用種別 | アクティブファンド |
運用形態 | ファンド・オブ・ファンズ方式 |
米ドル建て高利回り社債とブラジルレアルの為替収益をWで期待することが出来るのが特徴です。
いわゆる二階建て投資信託ですね。
二階建て投資信託としては、後発の商品のため人気が出なかったのかもしれませんが、売れ筋の商品設計です。ください。
低リスク日本の債券を組み入れているのは、特徴的です。リターンとリスクのバランスを考え回避先として日本の債券を組み入れ可能とした仕組みは評価できます。
これは通貨選択型ではありませんので、通貨のスイッチングは出来ませんので間違えないようにして下さい。
購入時手数料や運用コストを評価
項目 | 説明 |
---|---|
購入時手数料 | 0% |
実質の信託報酬 | 1.65% |
<評価・解説>
確認する限り、ネット証券では購入時手数料0%で購入できるようです。二階建て投資信託で0%の手数料は珍しく破格の安さといえるでしょう。
二階建て投資信託はハイリターンが魅力ではあるものの運用の複雑さや人気なのもあって手数料が3%程度となってしまうことが多いです。
購入時点で数%のアドバンテージがあるのはとても有利です。
純資産額が小さく人気が無いと言っても比較して検討する価値はとても大きいと思います。
信託報酬は、高くもなく安くもなくといったところでしょうか。
組み入れられている ポートフォリオの評価
<評価・解説>
投資信託受益証券は、US・ハイ・イールド・ボンド・ファンド(BRLクラス)のことです。
ファンド・オブ・ファンズ方式と言っても実質、1本のマザーファンドに投資しているファミリーファンド方式に近いです。
あくまでもマネープールマザーファンドは、リスク回避局面で有効活用される仕組みの一つであると捉える事ができますね。通常時にポートフォリオの一つとしてリスク低減に使われるとハイリターンを期待する投資家にとって中途半端な印象を感じてしまうところなので納得の運用です。
BB以下の格付けを多く組み入れており、しっかりとリスクをとっています。
デュレーションは、4.91と高めであることからも積極的な投資が伺えます。
高利回り債券の投資信託としては、米国以外の比率が意外と多く組み入れているなという印象を持ちます。
ベンチマークと運用実績の比較を評価
この投資信託にはベンチマークがありません。
<評価・解説>
米ドル建て債券とブラジルレアルの二階建て投資信託という複雑な運用をしていますのでベンチマークが無いのはしょうがないですね。
それだけに同じような商品設計のものとリターンを比較して確認するようにはして下さい。
リーマン・ショック前後の動きでリスク・リターンを実感してみる
過去に大きく上下したときの値動きを確認することでリスク・リターンの特性を実感してみたいと思います。
期間 | 損益率 |
---|---|
下落幅 (2008/01/04-2008/12/30) |
未運用 |
上昇幅 (2009/01/05-2009/12/30) |
未運用 |
※計算方法は、配当の再投資なしで本当の利回りによる計算とします。
<評価・解説>
リーマン・ショック後に新設された投資信託ですから評価はできません。
とはいえ二階建て投資信託でハイリターンの商品設計ですから、他の投資信託の値動きなどをみて勘案すると-50%を超えることは容易に想定できます。
上下の大きかった期間の動きでリスク・リターンを実感してみる
期間 | 損益率 |
---|---|
上昇幅 (2013/01/04-2013/04/30) |
+21.4% |
下落幅 (2013/05/01-2013/08/30) |
-14.6% |
※計算方法は、配当の再投資なしで本当の利回りによる計算とします。
<評価・解説>
上昇より下げが小さいことが分かりますね。
この投資信託は、毎月分配型ですから分配金の現金化による下落リスクの低減が発揮されているかも知れません。
米国高利回り社債ブラジルレアルファンド(毎月決算型)への資金流入と資金流出
<評価・解説>
2013年は、日銀の金融緩和により円高から円安に大きく動き出して来た頃ですね。大きい流入が見られます。
しかし、その後はあまり流入が見られません。とはいえ、大きな流出が無いのは良い点。
人気の無い投資信託ってこんな感じなのですね。(^_^;
米国高利回り社債ブラジルレアルファンド(毎月決算型)への評価と感想
とにかく一番魅力に感じるのは、購入時手数料。
※購入時手数料は、証券会社によっては有料のところも有ると思います。
米国高利回り社債とブラジルレアルの二階建でハイリターンが期待できるものが購入時手数料0%で購入できるのは大きなメリットです。
私などは中期投資で売り買いするのですが、購入時手数料が0%だと気軽に売り買い出来るからです。
多少リターンで劣っていても使い勝手が良いはずですので総合的に判断するといいです。
マネープールマザーファンドによるリスク回避の仕組みは、現状活用されていないもののリスク回避局面で威力を発揮してくれそうな安心設計はとてもよいです。
ブラジルレアル相場を見通した上での投資が必要不可欠です。
ブラジルレアルのことがよくわからない人には向いていません
米国高利回り社債ブラジルレアルファンド(毎月決算型)が購入できるネット証券
なるべく安い手数料の証券会社を選んで取引することをおすすめします。
購入時手数料(税込) | 販売会社 |
---|---|
無料 | SBI証券 |
無料 | 楽天証券 |
無料 | カブドットコム証券 |
※2014/08/13時点
★この記事を読んだ方はシェア/ブックマークで応援お願いします。
スポンサードリンク
お役立ち関連記事
ついでに読みたい
- 短期豪ドル債オープン【評価】デュレーションに惑わされるな
- 月桂樹/高金利先進国債券オープン【評価】高金利通貨メリハリ集中
- グローバルソブリンオープン【評価】毎月分配型のパイオニア
- フィデリティusハイイールドファンド【評価】株式の組入に注意
外国債券の投資信託 メニュー外国債券の投資信託 メニュー