PHCホールディングス【6523】のIPO抽選申込どうする?
作成:2021/09/11
目次
PHCホールディングス IPOの紹介
コード | 6523 |
---|---|
会社名 |
PHCホールディングス(株) |
市場 |
東証1部 |
事業内容 |
糖尿病に関連した検査・分析機器の開発・製造・販売。 |
上場日 |
2021/10/14 |
初値 |
需要申告(ブックビルディング)スケジュール
2021/09/29(水)~10/05(火)まで
IPOの申し込み期間は約7日間
IPO抽選対象の株数
53,429,400株
(内訳)
公募: 5,807,500
引受人の買い取り引受による売り出し: 40,652,900
オーバーアロットメントによる売り出し: 6,969,000
過去データをもとにした市場別の株数のおおよそ規模感
想定発行価格と仮条件の価格
想定発行価格 3700円
仮条件の価格 ※2021/09/28に決定予定
PHCホールディングス の強み
※独自の見解な どを含みます。
<糖尿病マネジメント>
- 特許を有するバイオセンシング技術
- 自社設計の製造ラインによる効率化・合理化された生産技術
- 販売相手先の特定に応じたマーケティング
- 世界110カ国以上の医療機関・薬局などに販売
※血糖自己測定システム
※子会社のADCHD及びその販売子会社が34カ国に事業拠点
<ヘルスケアソリューション>
- 1972年から医科システムを開発販売してきた実績
※診療所向け、病院向け医科医事システム、電子カルテ、保険薬局向けの電子医薬歴システム - ヘルスケア領域における検査・分析分野で蓄積された知見
※2019/08臨床検査事業分野の大手であるLSIMの買収
※LSIM事業として内部的に区別あり。
※日本で唯一のWADA公認ドーピング検査
※日本国内に主要4拠点、全国60の営業所、34の登録衛生検査所のネットワーク
<診断・ライフサイエンス>
- 包括的な病理用ソリューション機器の提供
※検体収集から診断までのワークフローを効率化
※迅速で正確な癌の診断を実現 - 様々な試料の保存や細胞の培養に必要な機器・サービスの提供
※大学/研究・検査機関など医療分野 - フードソリューション機器の提供
※医療・介護施設の適温配膳車など
<管理人コメント>
以下、20201/03期の売上高に対する各事業の内訳です。
大きく3つの事業に分かれていますが、それぞれ存在感のある売上割合となっており、バランスよく安定経営できる要因にもなっていそうです。
直近の決算状況と業績の推移
クリック>>業績データを開く/閉じる
以下、連結決算。 ※国際基準
2019/03 2020/03 2021/03 2021/06
(第1四半期)売上収益
(百万円)186546 272637 306071 80909 税引前利益(百万円) 20650 5611 22788 14112 親会社の所有者に
帰属する当期利益
(百万円)15453 5276 16906 10384 - - - - 基本的1株あたり
当期利益(円)136 47 149 89 ※単位(百万円)、(円)の小数点以下端数は全て四捨五入で表示しています。
↓ 前年同期比へ置き換えたものがこちら
2019/03 2020/03 2021/03 2021/06
(第1四半期)売上高の
前年同期比- 46.15% 12.26% -73.57% 経常利益の
前年同期比- -72.83% 306.13% -38.07%
以下、単体決算。 ※日本基準
2017/03 2018/03 2019/03 2020/03 2021/03 売上高の
前年同期比- 4.68% 6.81% 9.88% 12.51% 経常利益の
前年同期比- 198.03% -65.13% -1660.73% 57.08%
<管理人コメント>
売上収益は直近で拡大傾向にあるのが確認できます。
税引前利益は変動がありますが、2021/06時点の進捗を考慮すると拡大傾向になりそうな進捗?
コロナウイルスによる影響ですが、前第1四半期に「深刻な影響を受けた」が、2021/06時点では「業績は大きく回復」したとありました。
※連結子会社は多いので紹介省略
新規発行による手取金の使途
新規発行による手取金の概算額 9,016百万円
海外募集における差引手取概算 11025 百万円
設備投資 10,613百万円
※糖尿病マネジメントセグメントで新興国等への販売拡大を見据えた拠点強化、松山工場における生産能力強化等
※診断・ライフサイエンスセグメントで群馬工場の生産能力増強など。
残額 9,428百万円
※残額は借入金返済
PHCホールディングス の成長余力
※独自の見解などを含みます。
<糖尿病マネジメント>
- 先進国でのシェア維持・拡大
- 新興国での成長に注力
- デジタルソリューションによる糖尿病マネジメントサービス開発・展開
※Senseonics Holdings,Inc.との協業を積極化
※医療従事者や保険支払者も含めた総合的なソリューション構築
※持続血糖値測定機器(CGM)製品の開発加速 - 糖尿病患者数が今後も増加予想
※2045年には新興国における糖尿病患者が全世界の約80%を占める
<ヘルスケアソリューション>
- 他社とのアライアンスを積極的に進める
※検査効率向上、遠隔医療などの多様化するヘルスケアニーズに対応 - 遺伝子検査、遺伝子解析など最先端技術の開発推進
- デジタルヘルス事業への転換
<診断・ライフサイエンス>
- 他社とのアライアンスを積極的に進める
※組織診断の技術開発、細胞治療分野におけるコスト削減 - 高成長分野への転換
※コールドチェーンや細胞培養等の新しい治療法に対応した - 個別化医療におけるポジション確率
※免疫組織科化学、AI、デジタルパソロジー、分子診断等の分野に投資推進
<その他>
- PHCグループとしての認知度向上
※各事業・製品ブランドの強化
※様々な媒体を通じた広報活動
<管理人コメント>
以下、2021/06時点の売上高に対する各事業の内訳です。
「糖尿病マネジメント」の割合が少し低下し、「ヘルスケアソリューション」、「診断・ライフサイエンス」の2つは前期と比べて割合が増加しています。
売上金額で見てみると、「糖尿病マネジメント」は前期を少しだけ下回る進捗状況となっておりますが、「ヘルスケアソリューション」、「診断・ライフサイエンス」の2つは前期を上回る進捗となっており、全体としては堅調に推移しています。
前期にコロナウイルスによるセンサ供給に対する懸念での買いだめ需要があり、その反動による在庫調整の影響とコロナウイルスによる影響もあって販売数量が減少したそうです。
特に米国において「販売協業先の業績不調」という表現に加え、「平均販売価格が16.3%下落」したとあり、売上が前年同期比で-21.8%減少したそうです。ドイツは前期比-14.2%減少。カナダは前期比-9.73%減少。
コロナウイルスによる影響がありそうなので詳しくは分かりませんが、新興国へ注力しようとしている会社の方針がなんとなく理解できる変化でもあるのかなと感じました。
いずれにしてもバランスのとれた分散した事業展開が安定経営につながっているなという良い点も気づくことができるものだと思います。
以下、今後の中期経営戦略です。
初値上昇の期待について管理人コメント
<管理人コメント>
事業規模が大きく、様々な事業を展開していますので事業内容を把握するのが難しいですが、医療分野の機器やITソリューションなどに強みがあることは理解できました。
グローバルに展開している企業で、新興国への事業注力や企業買収によるシナジー効果など成長に期待したい部分も確認できましたので、今後の成長に期待したい会社です。
ロックアップはしっかりしており問題なし。
ベンチャーキャピタルによる売出しがありますが、保有分をかなり残しており今後の成長性に期待している部分もあるでしょうか。
全体としては多い方ですが、東証1部市場としては公開株数はそれなりの規模で特別多い方でもないです。
過去に東証1部市場で同程度程度の公開株数だったものを確認してみます。
・2017年で同程度の公開株数だった東証1部銘柄の初値一覧
コード | 銘柄名 | 上場 | 公開株数 | 公募価格 | 初値 | 騰落率 |
---|---|---|---|---|---|---|
9143 | SGホールディングス | 12/13 | 78,775,400 | 1620 | 1900 | 17.28% |
東証1部でこのくらいの公開株数だと事例がかなり少なく、1件ぐらいしか紹介できるものがありませんでした。あまり初値上昇の傾向云々は判断できません。
業績は拡大傾向で、糖尿病患者の増加需要の他、医療分野のITソリューション。デジタル化による成長余地もあり。公開株数はそれなりにありますので初値の大きな期待は禁物ですが、それなりの初値上昇には期待したいです。
公開株数はそれなりに多いので、公募割れリスクを確認するためにも仮条件の価格と最終的な公募売出し価格をみて慎重に最終判断したいと思います。東証1部でそれなりの規模ですから、初値に期待するというよりは、中長期視点で投資するかどうかという視点で見たほうが良いとは思います。
IPOの申し込みが可能な証券会社はこちら
証券会社名 | |
---|---|
主幹事 | SMBC日興証券 |
主幹事 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
主幹事 | 野村證券 |
主幹事 | みずほ証券 |
主幹事 | BofA証券 |
主幹事 | ゴールドマン・サックス証券 |
主幹事 | JPモルガン証券 |
引受 | SBI証券 |
引受 | 楽天証券 |
引受 | マネックス証券 |
個人向け配分の多いネット証券のSBI証券は外れた場合にIPOポイントがもらえますので、ポイント狙いでとりえず申し込みしておくのは良いと思います。
このページを見た人のアンケート
このページを見た人の初値予想
結果を見ないで自分で予想するのが大事じゃ。
口コミ評価など
株主の構成とロックアップ期間など
上位株主の所有割合と一定期間、株の売却ができないロックアップ条件の詳細になります。
氏名、又は名称 役職、関係性など 所有割合 ロックアップ KKR PHC Investment L.P. 45.77% 180日間
保有分売出
(41.10%)三井物産株式会社 20.17% 180日間
保有分売出
(32.53%)株式会社生命科学インスティテュート 12.59% 180日間
保有分売出
(19.55%)以下続きを開く/閉じる パナソニック株式会社 10.79% 180日間
保有分売出
(43.45%)LCA 3 Moonshot LP 4.69% 180日間
保有分売出
(17.50%)PHCホールディングス従業員持株会 0.83% 上記合計 94.84% ※上記以下は省略しています。
180日のロックアップ期間:2022/04/11
ロックアップ期間中でも主幹事会社は、裁量で解除できる権限を有しています。
第三者割当等に関して割当を引き受けたものとの間で継続所有等の確約あり。
売り出し対象となっている株式の株主内訳です。
氏名、又は名称 役職、関係性など 株数 割合 KKR PHC Investment L.P. 22,935,400 18.81% 三井物産株式会社 8,000,000 6.56% パナソニック株式会社 5,717,500 4.69% 以下続きを開く/閉じる 株式会社生命科学インスティテュート 3,000,000 2.46% LCA 3 Moonshot LP 1,000,000 0.82% 合計 40,652,900 33.34%
<注意>
IPOに関する情報は、購入申し込み期間直前まで改定される場合があります。必ず最新の目論見書で内容をご自分で確認してから申し込むようにして下さい。ここで紹介した内容に間違いなどがあったとしても責任は持てませんので自己責任においてしっかり確認してください。
=>目論見書の見方はこちらを参考にして下さい
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