幸和製作所【7807】のIPO抽選申込どうする?
更新: 2017/11/29
目次
幸和製作所IPOの紹介
(※2017/11/29更新)
コード | 7807 |
---|---|
会社名 |
(株)幸和製作所 |
市場 | ジャスダック(スタンダード) |
事業内容 |
歩行車やシルバーカーなど歩行補助を |
公募売出 価格 |
3520円 ※仮条件の上限 |
上場日 | 2017/11/28 |
初値 11/29 |
7980円 +126.70% |
需要申告(ブックビルディング)スケジュール
幸和製作所の株式割り当て抽選への参加は誰でも可能ですが、まず以下の期間に指定の証券会社で需要申告する必要があります。=>IPOの応募の流れやルールなどはこちらを参考
2017/11/10(金)~11/16(木)まで
IPOの申し込み期間は約7日間と短くなっていますので申し込み忘れにご注意下さい。
※申し込み可能な証券会社は、ページ最下部で紹介しています。
IPO抽選対象の株数
296,900株
(内訳)
公募: 150,000株
引受人の買い取り引受による売り出し: 108,200株
オーバーアロットメントによる売り出し: 38,700株
過去数年のデータをもとにした市場別の株数のおおよそ規模感
想定発行価格と仮条件の価格
(※2017/11/29更新)
想定発行価格 3220円
仮条件の価格(11/09) 3220~3520円
株主の構成とロックアップ期間など
上位株主の所有割合と一定期間、株の売却ができないロックアップ条件の詳細になります。
氏名、又は名称 | 役職、関係性など | 所有割合 | ロックアップ |
---|---|---|---|
株式会社秀一 | ※1 | 61.47% | 180日間 |
玉田 栄一 | 取締役会長 ※2 |
6.74% | 180日間 |
玉田 秀明 | 代表取締役社長 ※3 |
6.31% | 180日間 |
玉田 京子 | 取締役 ※2※4 |
5.05% | 180日間 |
加藤 学 | 2.01% | ほぼ売り出し | |
東野 順子 | ※2 | 1.03% | ほぼ売り出し |
長島 光春 | 取締役、 子会社の取締役 |
1.01% | 180日間 |
幸和製作所 社員持株会 |
0.99% | 180日間 | |
北井 邦子 | 従業員 | 0.92% | 全て売り出し |
大井 実 | 取締役 | 0.91% | 180日間 |
吉田 和正 | 取締役、 子会社の取締役 |
0.88% | 180日間 |
藤畠 喬 | 0.76% | 全て売り出し | |
出口 裕司 | 取締役 | 0.76% | 180日間 |
木根 正裕 | 従業員 | 0.68% | 180日間 |
玉田 宏登 | ※3 | 0.62% | 全て売り出し |
※1 役員等により総株主の議決権の過半数が所有されている会社
※2 代表取締役社長の二親等内の血族
※3 取締役会長の二親等内の血族
※4 取締役会長の配偶者
180日のロックアップ期間::2018/5/26まで
ロックアップ期間中でも主幹事会社は、裁量で解除できる権限を有しています。
第三者割当等に関して割当を引き受けたものとの間で継続所有等の確約あり。
売り出し株式の詳細
売り出し対象となっている株式の株主内訳です。
氏名、又は名称 | 役職、関係性など | 株数 | 割合 |
---|---|---|---|
玉田 京子 | 取締役 ※2※4 |
27500 | 2.11% |
加藤 学 | 26300 | 2.01% | |
東野 順子 | ※2 | 13500 | 1.03% |
北井 邦子 | 従業員 | 12100 | 0.93% |
藤畠 喬 | 10000 | 0.77% | |
玉田 宏登 | ※3 | 8100 | 0.62% |
株式会社 かんきょう |
4000 | 0.31% | |
長島 光春 | 取締役、 子会社の取締役 |
2200 | 0.17% |
株式会社 端野メディカル |
2000 | 0.15% | |
綜合メディカル 株式会社 |
2000 | 0.15% | |
吉田 和正 | 取締役、 子会社の取締役 |
500 | 0.04% |
合計 | 108200 | 8.29% |
新規発行と増資による手取金の使途
新規発行による手取金の概算額 434,960,000円
第三者割り当て増資の手取概算上限 114,243,000円
(使途の内訳)
新製品に係る金型の作成 154,000,000円
新製品開発のための研究開発費 178,000,000円
人件費 163,739,000円
残額 53,464,000円
※人件費として
直近の決算状況と業績の推移
2016/2期から連結決算。
2016/02 | 2017/02 | 2017/08 (第2四半期) |
|
---|---|---|---|
売上高 (百万円) |
4885 | 4568 | 2733 |
経常利益 (百万円) |
218 | 304 | 344 |
当期純利益 (百万円) |
216 | 210 | 251 |
1株当たり 配当額(円) |
- | - | - |
1株当たり 当期純利益(円) |
190 | 185 | 221 |
↓ 前年同期比へ置き換えたものがこちら
2016/02 | 2017/02 | 2017/08 (第2四半期) |
|
---|---|---|---|
売上高の 前年同期比 |
- | -6.49% | -40.17% |
経常利益の 前年同期比 |
- | 39.45% | 13.16% |
以下、単独決算のみ。
2013/02 | 2014/02 | 2015/02 | 2016/02 | 2017/02 | |
---|---|---|---|---|---|
売上高 (百万円) |
2760 | 2977 | 3153 | 3599 | 3596 |
経常利益 (百万円) |
2 | △ 372 | 78 | 61 | 275 |
当期純利益 (百万円) |
1 | △ 297 | △ 52 | 100 | 238 |
1株当たり 配当額(円) |
350 | - | - | - | 522 |
1株当たり 当期純利益(円) |
8 | △ 2863 | △ 496 | 88 | 210 |
※単位(百万円)、(円)の小数点以下端数は全て四捨五入で表示しています。
※1987年10月設立
↓ 前年同期比へ置き換えたものがこちら
2013/02 | 2014/02 | 2015/02 | 2016/02 | 2017/02 | |
---|---|---|---|---|---|
売上高の 前年同期比 |
- | 7.86% | 5.91% | 14.15% | -0.08% |
経常利益の 前年同期比 |
- | -18700.00% | 120.97% | -21.79% | 350.82% |
<管理人コメント>
まず、過去の気になる決算の確認をしておきます。
2014/2期に大きく損失が発生しているのは為替相場による変動とのことです。 為替リスクが大きい点は注意しておくといいかもしれません。
2015/2期の損失は、繰延税金資産の取り崩しによるものとのことです。
そして売上高の推移は右肩上がりで推移していたものの昨年は鈍化を意識する動きもあり?
要因は歩行車の売上が一巡したことと電動アシスト機能付き歩行車が認知度浸透に時間がかかっているなどが影響しているそうです。
しかし売上高が鈍化したのに対して利益の伸びが大きく拡大しています。
要因は、為替が円高に推移したことや原価低減活動による原価率低下が影響したそうです。
2014/02の下振れ、2017/2の上振れと為替に大きく影響されるのが確認できますので、 今後の業績を見ていく上でも注意しておかなければいけないと思われます。
2017/8時点の進捗状況は売上高、利益ともに伸びが期待できそうな気もしますが、最近の円安は気になる?
母の日や敬老の日プレゼントの需要に影響を受けることと、
第4四半期(12月、1月、2月)は他の四半期に比べて小さくなるという季節要因があるそうです。
・2017/2期 各四半期の売上
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
売上高(千円) | 1230936 | 1146620 | 1282104 | 908282 |
売上高の割合 | 26.95% | 25.10% | 28.07% | 19.88% |
・連結子会社の詳細
設立 | 会社名 | 所在地 | 事業内容 |
2002/05 | 幸和(香港)有限公司 | 中国香港 | 福祉用具(歩行・入浴関連)の販売 |
2011/07 | 東莞幸和家庭日用品有限公司 | 中国広東省 | 福祉用具(歩行・入浴関連)の製造 |
=>幸和(香港)有限公司は、2017/9末で活動休止。精算に向け整理中。
幸和製作所の強み
※独自の見解などを含みます。
- 主力のテイコブリトル(歩行車)は持ち運びが容易で介護保険が適用される
- 日本初!介護保険のレンタル製品として認定を受けた電動アシスト機能付き歩行車
※リトルキーパス。第7回ロボット大賞にて最優秀中小ベンチャー企業賞を受賞 - 主力の歩行車、シルバーカーは中国の子会社で製造してコスト削減と企画販売に注力
※杖やその他の福祉用具は他社より仕入れ - 中国の子会社では他社メーカー製品の製造・販売もおこなっている
- ファッション性を求める高齢者向けに多様な製品を展開
※敬老の日ギフトでは北欧柄デザインを発売。
<管理人コメント>
歩行車を販売する上で介護保険が適用される商品というのは売上を左右する大きな要因です。
介護保険は市町村が実施主体で利用者は自己負担を抑えることができます。
・介護保険の区分
65歳以上:第1号被保険者
40-64歳(医療保険加入):第2号被保険者
第1号は原因を問わず、第2号被保険者の方が加齢や病気による原因で介護や支援が必要と判断された場合、要介護認定を受けます。 そして要介護状態に応じたサービスを利用することができるのですが、この制度では「福祉用具の貸与(レンタル)および購入」があり、10%の自己負担で利用することができます。
※売上高の39.3%を占める
・歩行車
※自立歩行が難しい方向けで介護保険が適用される
代理店に販売してレンタルされている。
持ち運びが容易なテイコブリトルでシリーズ化
・シルバーカー
※自立歩行が可能な方向けで介護保険が適用されない
SG基準で物品の運搬や休憩に用いる四輪以上の歩行補助車
・電動アシスト機能付歩行車
※介護保険のレンタル対象として認定
上り坂や下り坂、転倒前の変化などをセンサーが感知して自動サポート
各商品の売上高内訳は以下の通り
・2017/02期売上高の内訳
製造もしている「シルバーカー」と「歩行車」が主力商品になっていますが、他社メーカーから受注するOEM製品の製造販売やその他の製品などもそれなりの割合を占めています。
多くのカテゴリで分散していることは経営上のリスク分散になっているかもしれません。
幸和製作所の成長余力
※独自の見解などを含みます。
- 海外で今後高齢化社会を迎える東アジア・東南アジア市場を開拓
※2016/10に取り組みを本格開始。韓国、中国、台湾、香港、インドネシア、タイ - ロボット技術を強化し介護ロボット製品市場の開拓
- 団塊世代の男性をターゲットにしたGENTIL MARRONEブランド展開
※2016/08に立ち上げ
<管理人コメント>
やはり注目してしまうのは、電動アシスト機能付きの歩行車がどれだけ拡大していくかは期待がかかるところかもしれません。
2017/7に厚生労働省の介護ロボットのニーズ・シーズ連携協調協議会設置事業の受託が正式に決定したそうなので、今後の認知度拡大に弾みを付けてくれることに期待したいところです。
新しく立ち上げたGENTIL MARRONEブランドの取り組みも新しいニーズの発掘として期待がかかるところです。
カッコよくオシャレなデザインを特徴としたブランドのようです。 いかにも老人向けの補助具というと抵抗感のある人もいると思うのでこれからの時代にあった先進的な取り組みで競合他社との差別化もできると思います。
このブランド商品である歩行車のMichele(ミケーレ)は、介護保険レンタル対象で、
「GOOD DESIGN AWARD 2017」を受賞しているそうです。
中国の子会社などから輸入した商品は円安による仕入原価上昇のリスクがありますが、海外市場の展開は売上拡大とともに為替リスクによる影響が安定する要因になるかも?
参考に為替のチャートを確認しておきます。
・人民元/円チャート
為替予約によるヘッジもおこなっているようなので影響度は各年度ごとに違いますが、急激な動きが発生した場合は、ヘッジ、しきれないことがあると思うのでリスクとして注意したいところです。
その他のリスク要因として、
軽度者(要介護2以下)を中心に保険給付割合の大幅な引き下げが検討されたこともあるそうです。
今後、いつ引き下げがおこなわれるか分かりませんが、いつかは引き下げられると想定しておいた方がいいかもしれません。
※2016/12に建議されたが見送りとなっています。
それから中国の工場で作業員の退職者が多数でているそうです。
原因はより残業時間の多い工場への転職とのことで、中国ならではの経営リスクがありそうなので要注意です。
初値上昇の期待について管理人コメント
<管理人コメント>
高齢者の人口は増加傾向にあり、介護保険の適用や介護ロボットの支援事業など国の政策として後押ししているものです。
日本の高齢化社会におけるトレンドを考えると期待したい会社ではあると思います。
海外展開やオシャレな歩行車など新しいニーズの発掘など積極的に成長戦略を展開している点は、成長拡大への期待感は持てます。
ロックアップもあり、ベンチャーキャピタルによる売り出しも心配がありません。
今年上場したジャスダック銘柄としては想定株価が高め?になっている点は気になりますが、公開株数はかなり少ない方です。
今年のIPO市況はとても良く、前回のIPO(サインポスト)からは7日後とそれなりに間は空いています。
上場日はポエック、クックビズと重なっており3社同日での上場となりますが、両方とも公開株数は少ない方なので心配はないかなと思います。
直近の業績に鈍化の動きがあったり、円安リスクなど業績変動要因が気になりますが、国や地方自治体が後押ししてくれている分野なのでそれなりに業績への安心感はあります。
何より需給の面だけでも初値の上昇はそれなりに期待できるのではないでしょうか。
参考に今年、ジャスダックに上場したものを参考に掲載しておきます。
・2017年でポエックと同じ規模程度ので少ない公開株数だった銘柄の初値一覧
コード | 銘柄名 | 上場 | 公開株数 | 公募価格 | 初値 | 騰落率 |
---|---|---|---|---|---|---|
6543 | 日宣 | 02/16 | 287500 | 1600 | 3000 | 87.50% |
6549 | ディーエムソリューションズ | 06/20 | 226000 | 2500 | 7100 | 184.00% |
3988 | SYSホールディングス | 06/30 | 345000 | 2560 | 5530 | 116.02% |
3992 | ニーズウェル | 09/20 | 402500 | 1670 | 3850 | 130.53% |
公開株数が少ないのは、初値高騰の要因となるのが分かると思います。
幸和製作所の公募価格が高めなのでここまでの高騰にはならない可能性がありますがそれなりの上昇は期待してしまうところです。
他IPOのロックアップと比べて1.5倍条項がなく、ロックアップ期間が長くガッチリしているのはプラスの要素なので初値押し上げに寄与するか期待したいところです。
IPOの申し込みが可能な証券会社はこちら
証券会社名 | |
---|---|
主幹事 | SMBC日興証券 |
引受 | みずほ証券 |
引受 | 大和証券 |
引受 | 野村證券 |
引受 | SBI証券 |
引受 | いちよし証券 |
引受 | 岡三証券 |
引受 | エース証券 |
個人向け配分の多いネット証券であるSBI証券は応募しておきたいところです。
またIPOポイントももらえるので消極的な参加の方もSBI証券だけは応募しておくのは悪くないです。
このページを見た人のアンケート
口コミ評価など
<注意>
IPOに関する情報は、購入申し込み期間直前まで改定される場合があります。必ず最新の目論見書で内容をご自分で確認してから申し込むようにして下さい。ここで紹介した内容に間違いなどがあったとしても責任は持てませんので自己責任においてしっかり確認してください。
=>目論見書の見方はこちらを参考にして下さい
★この記事を読んだ方はシェア/ブックマークで応援お願いします。
スポンサードリンク
お役立ち関連記事
ついでに読みたい
- トレードワークス【3997】のIPO抽選申込どうする?
- クックビズ【6558】のIPO抽選申込どうする?
- ポエック【9264】のIPO抽選申込どうする?
- サインポスト【3996】のIPO抽選申込どうする?
- シー・エス・ランバー【7808】のIPO抽選申込どうする?
IPO2017年11月IPO2017年11月