投資信託の口数が増えても意味が無い!基準価額も勘違いしないで
口数と基準価額は、初心者が必ずと言っていいほど勘違いすることが多いことです。
投資信託を持つ人は必ず知っておきましょう。
目次
投資信託は口数が増えても評価額は増えていない時がある
投資信託では複利運用を実感するための指標として口数を挙げることが有ります。
投資対象の利益から出る配当で再投資されると口数が増えます。
口数が増えていくほど複利効果が大きくなるので口数を増やそうというわけですね。
しかし、口数が増えても評価額は増えていない時があります。(^_^;
それは、分配する時です。
特に利益だけじゃなく元本からも分配される毎月分配型の投資信託では、
初心者がよく混乱することが多いので注意しましょう。
投資信託は分配すると1口の価値が下がる
まず、投資信託を売却するときは口数が減りますが、
※基準価額は変わりません
分配金を出す時は口数が減らないことを理解しておきましょう。
分配金というのは1万口の中の各1口それぞれから資産を取り崩しています。
※基準価額は下がります。
仮に分配金が、基準価額に対して30%出たとします。
これは、前述の3000口売却した場合と評価額は全く同じだということです。
口数で分断して縦分割する売却か、
利益を取り崩す横分割かの違いということだけです。
上記の図では利益から分配金が出ていますが、
毎月分配型の投資信託では利益が出ない時は元本を取り崩す場合があります。
元本から取り崩された分配金で再投資すると口数が増えますが、評価額は変わりません。
もとに戻しただけですから当たり前ですね。
分配金による再投資で口数が増えても何の意味も無いことを理解してください。
もちろんですが、
別の追加資金で買い増しした場合に口数が増えますが、
この場合は資産の増加を意味します。
口数は増えて複利を体感できるのは無分配の投資信託
投資信託では分配をすると、
意味のない口数の増え方をする場合があるということがわかったと思います。
そのため分配をする投資信託では、
あまり口数について一喜一憂しないことが大事です。
基本、無視です。(^_^)
しかし、
分配をしない無分配型の投資信託なら話は別です。
無分配型の投資信託の場合は、
口数の増加=資産の増加
を意味するからです。
基準価額や口数は相対的にどうなったかで評価する
たまにある質問なのですが、
「同じ投資先の投資信託で基準価額が小さいものと大きいものがありますがどちらがいいですか?」
というもの。
基準価額の大小で投資信託を選ぶ意味はほとんどありませんので、
勘違いしないで下さい。
もちろん基準価額が小さい方が購入資金が少なくて済むというメリットはありますが、
そんなもので銘柄選択をしてはいけませんよ。
例えば、2万円分の投資をしたい場合のことを考えて下さい。
(1)基準価額が5千円なら、4万口分購入するでしょう。
(2)基準価額が1万円なら、2万口分購入するでしょう。
この2つのケースは、この時点でどちらも同じ評価額の2万円です。
(1)の方が口数が多いからお得だなんてことはあるわけがありません。(^_^;
(2)の方が基準価額が高いので価値が高いなんてことはあるわけがありません(^_^;
同じ2万円です。
まったく同じ運用だとするなら、まったく同じ増え方、減り方をします。
流動性資産というのは常に価格が上下しています。
買った時点の基準価額より上昇すればプラスの収益。
買った時点の基準価額より下落すればマイナスの損益。
基準価額の評価というのは、
自分が買った時と比べて相対的にどうなったかが重要なのです。
口数で複利効果を体感するときも同じです。
自分が買った時と比べて相対的に口数が増えたかが重要なのです。
基準価額はバラバラなので同じ時期の変化率で評価する
新しく投資信託が設定されるときは、
1万口で基準価額=1万円
と必ず設定されます。
※1万口ではなく1口=1万円というのもあります。
1万円という金額設定ありきで1口の価値が決まるわけですね。
全ての投資信託でスタートを1万円で揃えても、運用開始時期が違うので基準価額というのはバラバラで存在しています。
基準価額というのは投資信託を比較する上で何の意味も無いということを理解しておきましょう。
スタートが1万円だから、1万円以下の基準価額より、1万円を超えている投資信託の方が運用成績が良いと考えるのももちろん間違いです。
分配金が出ていれば基準価額は小さくなりがちです。
たまたま割高の時に設定された場合は、基準価額が小さくなりがちです。
などなど絶対値での比較は何の意味もありません。
同じような投資信託を比較する場合は、
同じ運用時期で分配金を含めた変化率で評価する必要があります。
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