現物の外国債券投資は初心者に難しい!南アフリカランド購入体験

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現物の外国債券投資は初心者に難しい!南アフリカランド購入体験

 

 

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実物の債券は投資初心者には難しい

 

私は過去に実物の外国債券を購入したことがあります。

投資信託で間接的に投資ではなく、

実物の債券そのものです。

 

購入した外国債券は、

「南アフリカランド建利付債券」です。

楽天証券で購入しました。

 

その経験からいうと、

投資初心者には相当なハードルがあり、

儲けるのも難しいということが分かりました。

 

投資にはレベルがあることをお伝えしていますが、

実物の外国債券で投資することはSTEP3の高レベルになります。

 

=>資産運用レベルのSTEP別の解説はこちら

 

なぜ難易度が高いのかをご紹介していきたいと思います。

 

投資結果について先に言っておくと、

一応、プラスで終了しています。(^_^)

 

 

私が購入した南アフリカランド建利付債券の詳細データ

 

この南アフリカランド建利付債券は、

完売するほどのとても人気な商品でした。

 

購入した時期は2008年ですが、2010年に南アフリカワールドカップも開催されるということでとても注目が集まっていましたしね。

 

以下は、債券の詳細になります。

 

項目 説明
商品名 南アフリカランド建利付債券
発行体 世界銀行(国際復興開発銀行)
格付け AAA(S&P)、Aaa(Moody’s)
起債通貨 南アフリカランド建
価格 額面金額の100%
利率(税引前) 年9.75%
利払日 年2回(3月10日、9月10日)
残存期間 2年
償還日 2010年3月10日(水)
申込み期間 2008年2月5日(火)17:30~2008年3月6日(木)15:00
※販売限度額に達した場合には、申込みの受付を終了。
発行日 2008年3月10日(月)
受渡日 2008年3月11日(火)
申込み単位(額面) 25,000南アフリカランド(ZAR)≒(約36.25万円相当)
※1ZAR=14.5円として計算

 

何と言っても利回りでしょう。

年率年9.75%という日本の低金利に比べたらとても魅力的に見えるのは確かです。

 

日本の個人向け国債を買っても年率0.1%にすら満ち足りません。

2014/08/05現在、固定3年で0.06%

 

2年保有するとその間に支払われる利息は、

9.75%+9.75%= 19.5%にもなります。

為替リスクもあるけど、そのぐらいは吸収できるかなと思って買ったのを覚えています。

 

この債権自体、新興国で不安定だから良くないという意見はありますが、

私は商品自体に問題があるとは思っておりません。

 

格付けや発行体もしっかりしているし、

十分信用できる債券商品だと思うので、

取引することは何の問題もありません。

 

 

実物の外国債券の投資が難しい理由

 

実際に取引してみないと分からないことは多いものです。

実物の外国債券は、魅力的なものも多いので儲けることは可能なのですが、

なぜ難しいのか?を紹介します。

 

 

購入単位が大きく購入資金が高額になる

 

この債券を最低の1口購入するだけでも、

約36万円かかりました。

資産が少ない投資初心者にとって1口購入するだけでも大きな決断となることでしょう。

 

500円から購入できてしまう投資信託と比べたら、

とてもハードルが高いと思いますので無理して購入しないようにしたいところです。

 

基本的に2年という償還されるまでの期間ずっと保有していなければいけませんから、

なけなしのお金で36万円投資するというのはとても難しいものなのです。

 

 

資産額が少ない人にはリスクの偏りに注意

 

最低投資額が大きい額であるほど、

自分が保有する資産に対して偏りが生じてしまうことがあると思います。

 

大きなリスクの偏りが生じてしまうことになりますから慎重にならないといけません。

 

100万円しか持っていない人は、

36万円というのは、36%の保有率になるということです。

とても偏りが大きいですよね。

 

でも、1000万円持っている人だとしたら、

36万円というのは、わずか3.6%にしかなりませんから、

偏りが発生することは小さいです。

 

 資産額が少ない人には向いていないということが分かります。

 

 

債券を買うタイミングがとても難しい

 

実際に購入してみて難しいと思ったのは買うタイミングです。

 

この債券は南アフリカランド建ての商品なので、

為替の影響を受けます。

日々、価格が変動するのでいつ注文するかは、投資結果にとても影響があります。

 

南アフリカランドと円の間の為替の動きというのは、

USドル/円の影響と、USドル/南アフリカランドの影響を受けるということになります。

 

如何に円高のタイミングで安く買えるかどうかが重要なので、

日々為替をチェックしながら注文タイミングを狙っていたのですがとても難しかったです。

 

以下は、その当時のチャートです。

2008/02/01 ~ 2008/03/07 の約1ヶ月間になります。

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※実際に取引するときの為替レートとは完全に一致しません。

 

短期間に1南アフリカランドが1.5円も動いていることが分かりますね。

 

債券は、1口25000南アフリカランドです。

 

1南アフリカランド=14.5円の場合は、

25000 X 14.5 = 362500円

 

1南アフリカランド=13円の場合は、

25000 X 13 = 325000円

 

その値幅は、4万円にもなります。

 

36万円の内、4万円といえば、

11.1%にもなります。

 

年率が9.7%であってもタイミングによっては、

利息を上回る損失がでることがわかります。

 

まぁ、反対に言えばそれだけ利益を上乗せできるとも言えますが。

 

 

ちなみに私が購入したときの為替は、

1南アフリカランド=14.28円

のときです。

 

13円台で購入できた人に比べれば、

結果的に割高のタイミングとなったかもしれません。

 

ちなみに円から外貨に買えますので為替手数料が発生します。

スプレッド分が上乗せされるので外貨通貨を直接取引するのは注意が必要。

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※2014/10/09時点の楽天証券のものです。
スプレッドは取引する証券会社によって変わります。

 

 

資金が少ない人は分散買いが出来ない

 

為替リスクのあるものや値動きの大きい物などは、

小分けにして分割購入することでリスクを分散することが出来ます。

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しかし、実物の債券は最低投資額が高額なため、

分散して購入することが出来ませんでした。

 

もちろん資産額が大きい人で、

10口、100口と購入出来る人が分割購入すれば問題ないのですが、

1口しか投資しない人にとって大きな問題となります。

 

 

購入する期間が決まっているので本当に買いタイミングではないかも

 

購入を募集する期間が決まっており、

その販売期間内でしか購入することが出来ません。

 

2008/02/05~2008/03/06というわずか約1ヶ月で購入判断をしないといけません。

 

投資とは、本来割安のタイミングを狙って購入するものですが、

販売されたから購入するというのは、

本当の割安タイミングであるかどうかを見誤る恐れが大いにありえることでしょう。

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このように募集タイプ(単位型)の投資については、

購入時期が限定されているということがとてもデメリットであることが分かります。

ハッキリ言って販売者都合ですよね。

 

追加型である投資信託が優れているのは、

いつでも好きなときに売り買いできますので、

本当に買いたい割安のタイミングを自分で考える余裕が生まれるのです。

 

金融商品は投資するためのツールにすぎません。

投資したいものを見つけてから、どの商品で?いつ投資するか?

この思考の順番が鉄則です。

 

 

償還される2年後が売りタイミングであるかどうか

 

購入したら2年間保有しなければいけません。

2年という期間は短いようで長いです。

 

2年で相場のトレンドが大きく変わってしまうことはよくあるからです。

 

2008年当時、2010年は南アフリカワールドカップ開催年。

南アフリカランド高/円安を期待しておりました。

 

2008年~2010年の間の南アフリカランド/円チャートです。

gaikokusaiken-ZAR

※実際に取引するときの為替レートとは完全に一致しません。

 

結果的には、購入時期よりはずっと円高でした。(^_^;

 

これは、南アフリカランドのせいではありません。

リーマン・ショックなどが発生し、円という通貨がリスク回避先に使われて、

ドルが売られて円が買われたことによる影響が大きいです。

 

2008年~2010年の間のUSドル/円チャートです。

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2008年当時、1ドル=100円以上だったものが、

1ドル=80円まで円高が進んでいます。

その差、-20%とすると債券の利息を全て帳消しにしてしまいます。

 

投資信託のように、いつでも好きなときに売れるものだったら、

円高が進む2年間、ずっと保有していたでしょうか?

 

いつでも好きな時に売れないというのは、とても大きなデメリットですね。

 

 

実物の債券を売るタイミングで外貨MMFに切り替えます

 

私が購入した 「南アフリカランド建利付債券」は、

 基本的に2年間解約しないで償還を待つことになります。

 

為替がうまい具合に円安で、

今、売りたいと言っても基本的には待つことになります。

 

 

どうしても途中解約したい場合、

額面割れで損する場合がありますので注意して下さい。

 

2年経過した後、

償還日の為替レートで損益が確定してしまうのはとても不本意なことです。

できれば、為替レートの状態を確認しつつ円安状態のときに解約したいところ。

 

私は楽天証券で購入しましたが、

償還時に外貨MMFに買い替えすることが出来ました。

 

買い替えたのは、

「ホライズン・トラスト-南アフリカ・ランドMMF」

というものです。

 

これにより南アフリカランド建ての証券を保有し、

為替レートを見ながら良いと思った時に、解約することが出来ました。

 

この仕組はとても良かったです。

 

ちなみに私は、

償還日から約7ヶ月後に外貨MMFを売却して利益を確定しました。

 

外国債券を購入する時は、

こういった一時的な退避ができる仕組みがあるところを利用するようにしましょう。

 

ちなみに途中に支払われる利息についてですが、

私の場合、その都度円で支払われていました。

できれば利息も南アフリカランドのまま保有できたら良かたのですけどね。

※最後の利息のみ南アフリカランドで支払われ外貨MMFの購入資金に充てることができました。

 

利息がどの通貨でいつ受け取れるか確認するといいと思います。

できればこれも外貨MMFだったらいいと思います。

 

 

私の南アフリカランド債券の購入結果

 

私の投資結果を公開しておきます。(^_^)

 

購入額 357,000円
売却額
※利息含む
367,347円
損益額 +10,347円
損益率 +2.90%

 

リーマン・ショックを乗り越えてのプラス収益!

と前向きに捉えることも出来ますが、

2年で、たった+2.9%という側面の方が私は大きいです。

 

リスク資産であれば、

1日で+2.9%動く投資信託だってあります。

 

結果がどうであれ、

2年という固定された投資期間でどうやって相場を見通すのか、

それを考えるとリスクを取る価値があるかどうか難しいところです。

 

 

外国債券の購入をおすすめ対象を挙げるとするなら

 

投資初心者には、実物の外国債券はおすすめできません。

購入単位やタイミングが図れる投資信託で投資した方がいいです。

 

しかし、

資金規模がある程度、大きくなった人のみ、

投資対象として検討しても良いと思います。

 

また投資レベルの難易度が高いため、

ある程度の投資経験を積んでから手を出すようにした方がいいです。

 

STEP1から初めてあなたは、今どのレベルにありますか?

 

=>あなたの投資レベルがどのSTEPにあるか確認する

 






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