e-taxによる確定申告のやり方や事前準備で必要なもの
目次
確定申告のe-tax用データを作成するためのパソコン環境が必要
e-taxを利用するために必要な基本環境を紹介しておきます。
2019/02時点ではスマホでのe-tax送信が可能となっていますが、スマホで申告できるものは限定的となっている点は注意してください。株、FX取引などは申告できません。
パソコン
e-taxで確定申告をするということは、
申告データを電子データで作成する必要がありますのでパソコンが必要です。
※推奨OS環境
OS | バージョン |
---|---|
WINDOWS | 7 |
8.1 | |
10 | |
Macintosh | 10.9 |
10.1 | |
10.11 |
※WindowsVistaはメーカーサポート終了にともないセキュリティの観点で問題がありますので非推奨となっています。
※必要なパソコンハードウェア要件
e-taxを利用するには後述するICカードリーダライタを接続する必要があります。
ICカードリーダライタはUSB接続の機器となっていますのでUSBポートが付いているパソコンをご利用下さい。
=>一部でBluetooth対応のものもあります。
確定申告データ作成環境
e-tax用のデータを作成するためには専用のソフトなどが必要となります。
大きくわけて以下3つの方法を紹介しますが、
個人の方は「国税庁の確定申告等作成コーナー」を利用されることをおすすめします。
●e-tax対応の会計ソフト
個人事業者など会計データを入力される方が利用するもので市販されているソフトで多くのものがe-tax対応しています。
インストールが必要です。
●e-tax公式ソフト
公式サイトより無料で入手可能です。インストールが必要です。
ソフトの操作面など少し難しいのであまりおすすめはしません。
●国税庁の確定申告等作成コーナーの場合はWEBブラウザ
個人の方はこちらがオススメ!
WEBブラウザはパソコンに標準で入っているもので無料で利用できます。
ブラウザで国税庁の確定申告等作成コーナーのWEBサイトに接続するだけで利用できます。
とても分かりやすく個人の方におすすめです。
バージョンが古い場合は、バージョンアップしてください。バージョンアップは無料です。
※各OS別の推奨ブラウザ
OS | ブラウザ |
---|---|
WINDOWS | Internet Explorer 11 |
Macintosh | Safari 9.1 |
「Windows10」を利用している方は、
「Microsoft Edge」から「Internet Explorer 11」に切り替える必要があります。
インターネット接続環境
e-taxはインターネット経由でのデータ送信となりますので、
インターネットへ接続する環境が必要です。
送信だけじゃなく、
「国税庁の確定申告等作成コーナー」のWEBサイトを利用した申告データを作成する場合は、
常時、インターネットへ接続している必要があります。
電子証明書が組み込まれているカードが必要
※2019年から電子証明書(マイナンバーカードなど)を使わず、ID、パスワード方式でもe-tax送信できるようになりました。
電子データを送信する際の本人確認をするために、
電子証明書が組み込まれているカードが必要です。
カードの発行は、
お住いの市町村窓口にて発行できます。
※マイナンバーカードの場合は、個人番号の通知カードと一緒に交付申請書が勝手に届いているはずのなので郵送で申請できます。
カードは以下2種類が存在し、
どちらか1つを発行して持っていないとe-taxは利用できません。
住民基本台帳カードについては既に新規の発行が終了しておりますので、
これから取得される方はマイナンバーカードを発行してください。
=>マイナンバーカードの発行申請などはこちらを参考にして下さい
マイナンバーカード
【有効期限】 発行の日から10回目の誕生日まで
(容姿の変動が大きい20歳未満は5回目の誕生日まで)
【発行手数料】 初回無料
(紛失などの再交付時は有料で800円程度?、更新は未定。)
マイナンバーカードの発行には「顔写真が必須」となります。
住民基本台帳カード
【有効期限】 発行の日から10年
マイナンバーカードが登場する以前はこのカードが必須だったのですが、
マイナンバーに置き換わることにより平成27年12月で新規の発行が終了しました。
発行済カードをご利用の方は、電子証明書の期限内であれば継続して利用が可能です。
カードの期限が切れていなくても今後は電子証明書の期限が切れてしまった場合は、マイナンバーカードを発行する必要があります。
e-taxとして利用するだけなら、「顔写真なし」での発行でも大丈夫です。
住民基本台帳カードを保有している人がマイナンバーカードを発行する場合、
その時点で返却することとなっています。
電子証明書を発行してカード内に格納してもらう
インターネットでデータをやり取りするときに、
本人確認として証明するために必要なのが電子証明書です。
「マイナンバーカード」もしくは「住民基本台帳カード」の中に電子証明書のデータを格納して利用します。
カードを持っていても利用可能な電子証明書が入っていないもしくは電子証明書が期限切れの場合、e-taxは利用できませんので勘違いしないようにしてください。
電子証明書にも色々あるのですが、
e-taxで利用するのは「公的個人認証サービス」で使用する電子証明書となります。
電子証明書を発行する
「マイナンバーカード」の場合、
初回発行時に無料で電子証明書が発行され標準的にカード内へ組み込んでもらえます。
※マイナンバーカード交付申請時に電子証明書を不要にすることもできるので間違えて不要で申請してしまわないように注意してください。
電子証明書の発行は、お住いの市町村窓口にておこなえます。
お持ちのカードを持って申請してください。
カードによって電子証明書の発行料金が違いますので紹介しておきます。
●マイナンバーカード電子証明書の発行料金
マイナンバーカードの場合、初回発行では無料となりますが、紛失などの再交付時は有料(200円程度?)となります。
●住民基本台帳カード電子証明書の発行料金
住民基本台帳カードの場合、500円程度かかったような気がします。
※現在は新たに住民基本台帳カード用の電子証明書は発行できなくなりました。
暗証番号を覚えておく
電子証明書を発行するときに、
自分で任意の暗証番号(4桁)を決めます。
今後、電子証明書を利用したり更新したりするときに使うものなので忘れないようにしましょう。
電子証明書の更新は忘れずに
電子証明書には期限がありますので使い続けるためには、電子証明書の更新をする必要がいつかは出てきますので知っておいて下さい。
カードの有効期限より短い点に注意が必要なのですが、カードの有効期限を見てまだ大丈夫と勘違いすることがよくありますので注意して下さい。
確定申告の時期が近づいてきたら電子証明書の期限が切れていないかを必ず確認しておきましょう。
電子証明書の有効期限
カードによって有効期限に違いがありますので注意して下さい。
●マイナンバーカード電子証明書の更新料金
【有効期限】 発行の日から5回目の誕生日まで
※マイナンバーカードの表面に電子証明書の期限を記入する欄があります。
●住民基本台帳カード電子証明書の更新料金
【有効期限】 発行の日から3年間
※カードには電子証明書の有効期限は書いてありません。
電子証明書を発行すると「電子証明書の写し」という紙がもらえます。
期限がここに書いてありますので大切に保管しておいてください。
電子証明書の更新方法
電子証明書は有効期限が過ぎたら利用できなくなりますが、
市町村の窓口で有効期限の更新を申請することにより新たな電子証明書を発行できます。
期限が切れたときはもちろんですが、
「有効期間満了日の3か月前から」早めに更新することが可能となっていますので、
お時間の無い人は計画的に手続きするとよいです。
住民基本台帳カードについては更新ができなくなりましたのでマイナンバーカードへ移行しましょう。
カードによって電子証明書の更新料金が違いますので紹介しておきます。
●マイナンバーカード電子証明書の更新料金
今のところ未定なのですが200円程度になるものと思われます。
●住民基本台帳カード電子証明書の更新料金
私が更新したときは500円程度かかったような気がします。
※現在は新たに住民基本台帳カード用の電子証明書は更新できなくなりました。
ICカードリーダライタを購入する
e-taxで確定申告のデータを送信するには、
「ICカードリーダライタ」という機器が必要です。
パソコンのUSBポートへ接続して使用するもので、
電子証明書の入ったカードを読み取るために必要なものです。
=>一部でBluetooth対応のものもあります。
色々なメーカーから発売されていますが、
大体3000円~5000円程度で購入することができます。
ICカードリーダライタは一般的な電子カードも読み取ることができます。
電車で利用するSuicaカードで乗り換えた駅の履歴確認。
waonなど電子マネーカードでチャージ(入金)や設定。
自宅に居ながらにして色々なことができますので1つ持っていると便利です。
=>おすすめICカードリーダライタや選び方はこちらをご覧ください
ICカードリーダライタのドライバインストール
ICカードリーダライタを使えるようにするためのドライバをパソコンにインストールする必要があります。
各メーカーのインストールマニュアルに従いおこなってください。
公的個人認証サービスの利用者クライアントソフトをインストール
ICカードリーダライタでカードを読み取り、
電子証明書の中身を確認したり、動作確認をすることができるソフトをインストールしてください。
特に電子証明書の期限を確認したりするのにたまに使います。
=>公的個人認証サービスの利用者クライアントのダウンロードはこちら
国税庁の確定申告等作成コーナーを利用する場合、
「事前準備セットアップ」をダウンロードしてインストールするのですが、
そのなかにも利用者クライアントは入っているようです。
既に利用者クライアントが入っている場合は上書き確認がでますが問題ありません。
後は、確定申告を作成、送信するタイミングなどでカードの読み取りを要求されるのでそれに従いICリーダライタで読み取るだけでOKです。
一度、準備してしまえば後はとても便利に使えますので、ぜひe-taxでの確定申告に挑戦してみてください。(^_-)-☆
電子証明書カードを不要とした本人確認方法が検討中?
e-taxを利用するには電子証明書を利用した本人確認が必要ですが、
カード、電子証明書の発行。ICリーダライタの購入など事前準備が正直、面倒ですよね。
現状、セキュリティやなりすましを防ぐためには必要なことなのでしょうがないのですが、
政府は「新たな認証方式」を検討しているようです。
一時は携帯電話を使った本人確認の音声通信認証が挙がったのですが、
今のところ(2017/01時点)まだ実現に至っておりません。
=>2019より新しくID、パスワード方式による認証方法が加わりました!
ID、パスワード方式によるe-tax送信
電子証明書カード(マイナンバーカードなど)を使ってe-tax送信する方法とは別に、
2019年から新しくID、パスワード方式によるe-tax送信が可能となりました。
マイナンバーカードやICカードリーダライタが無くてもe-tax送信できるようになったのです。
ID、パスワード方式によるe-tax送信をおこないたい場合は、
税務署の窓口で専用のID、パスワードを発行してもらってください。
※運転免許証など本人確認書類を持って税務署に行ってください。
国税庁の確定申告作成コーナーでは、以下のようにマイナンバーカード方式とID、パスワード方式が選択できるようになりました。
電子証明書の期限が切れて更新が間に合わないなど、急ぎのときもこちらでなら間に合う可能性もありそうです。
便利になりましたね!
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