DIAM J-REITオープン【評価】分配率の高さと根強い人気
今でこそ、「J-REIT」で「毎月分配型」の投資信託と言えば多くのものがラインナップされていますが、そのなかでも先駆者的存在で古くから人気のある銘柄です。
DIAM J-REITオープンは、2016/05/16時点で純資産額が1522億円。
愛称は、「オーナーズインカム」と言い、不動産オーナーを連想させるものになっています。
設定当初から、分配金を高く設定していることが人気を集めましたが、
私個人としても長くお世話になっている銘柄でもあり愛着はあります。(^_^)
目次
DIAM J-REITオープン(毎月決算コース)の運用内容を評価
日本の株式市場に上場されている不動産投資信託(J-REIT)へ投資するものです。
おもに東証REIT指数に採用されている(または採用予定)のJ-REITを投資対象としていますが、中長期で東証REIT指数(配当込み)を上回る投資成果を目指すアクティブファンドです。
毎月決算をおこない分配金を出します。
項目 | 説明 |
---|---|
投資対象 | J-REIT |
通貨 | 円 |
決算 | 毎月16日付近、年12回 |
設定日 | 2003-12-25 |
運用種別 | アクティブファンド |
運用形態 | ファミリーファンド方式 |
J-REITのみに投資するシンプルなものです。
設定日が2003年とJ-REITの投資信託のなかでも、もっとも長い運用をされている部類の投資信託です。
特徴は、J-REITの収益率の高さを活かして分配金の配当率を高めに設定していることです。
配当率が高いということは利益確定の効果に期待できるものとして活用できます。
運用期間が長いこともあって分配金の出し方も長く見てきましたが、相場状況に応じて配当率は調整しているのがよく分かります。
過去には今の2倍くらいの配当率としていた時期もありましたが、J-REITの相場状況が悪くなったときは配当率を下げているようで状況に応じた機動的な判断をしているものと思われます。配当率を高めるということは、投資効率も犠牲にする部分がありますが、分配率を半分以下に抑えたものとして、
DIAM J-REITアクティブファンド(毎月決算型)「愛称:ハッピー・オーナー」というものが同社からラインナップされており選択の幅は広がっています。
分配金は、収益だけでなく元本を取り崩して払い出す場合もありますから勘違いしないようにして下さい。
=>毎月分配型は「普通分配金」と「元本払戻金」がある
購入時手数料や運用コストを評価
項目 | 説明 |
---|---|
購入時手数料 | 1.08% |
実質の信託報酬 | 1.08% |
<評価・解説>
手数料の安いネット証券なら購入時手数料が1.08%となっておりますが、
J-REITのアクティブファンドでは低い方ではあると思います。
J-REITのアクティブファンドはもっと手数料を低く(できればノーロードで無料に)しても良いと思うのですが、なぜか全般的に手数料を取るものばかりでちょっと不満に思っているとこがあります。
まぁ、それでもJ-REIT市場のリターンの高さを考えてある程度は仕方ないとは思って利用するのですが。(^_^;
購入時手数料はキャンペーンで無料になるところもありますので是非活用しましょう。詳細は、後述しています。
信託報酬に関しては、J-REITのアクティブファンドの中ではちょっと高めです。
ただし成績が良く支払う価値があると思えば、問題ないと思えるものですので同じようなJ-REIT投資信託と比較してみて総合的に判断されるといいと思います。
組み入れられている ポートフォリオの評価
<評価・解説>
オフィス系の組み入れ率が高くなっており、ついで商業施設などが多くなっているようです。
J-REIT市場全体の半分がオフィス系とも言われており、商業施設の割合も多いのですが、J-REIT市場全体を平均的にカバーしているような印象はあります。
組み入れ銘柄数は多めなので分散を意識しているのは伺えます。
ただし組み入れ銘柄の比率を見てみると上位の比率はかなり高くなっており、メリハリのある銘柄選別を意識しているのかなと思わせるものになっています。
せっかくアクティブファンドなのですから、インデックスのような平凡なポートフォリオだと面白くありませんから、そういう意味では期待がかかるものかもしれません。
ベンチマークと運用実績の比較を評価
<評価・解説>
全体的にベンチマークを少し下回るところで動いています。
ここ最近のJ-REIT市場は上昇しておりとても状況が良いのですが、ベンチマークとの差が拡大傾向にあるように思います。
ベンチマークは東証REIT指数ですが、基準価額は日々の運用コストである信託報酬が含まれますのでその分がコスト負けして差分に表れているとことはあるのかなと思いました。
おおむね東証REIT指数に連動するような動きにはなっていますので、市場全体を反映したわりと素直な値動きになっていると言えます。
リーマン・ショック前後の動きでリスク・リターンを実感してみる
過去に大きく上下したときの値動きを確認することでリスク・リターンの特性を実感してみたいと思います。
期間 | 損益率 |
---|---|
下落幅 (2008/01/04-2008/12/30) |
-42.9% |
上昇幅 (2009/01/05-2009/12/30) |
+1.2% |
※計算方法は、配当の再投資なしで本当の利回りによる計算とします。
<評価・解説>
-40%超える大きな下落が確認できます。J-REITは値動きが大きいので注意が必要です。
下げが大きかったにもかかわらず、反発による上げがとても小さいですが、
日本は、円高デフレで苦しんでいた時期でもありますからこの時固有の事情によるものかもしれません。
DIAM J-REITオープン(毎月決算コース)への資金流入と資金流出
<評価・解説>
過去数年の状況しかわからないですが、相場が大きく上昇しているときに大きな資金流入があるのが分かります。
2013/05には1ヶ月で169億円もの資金が流入しています。
ポツポツと大きく資金流出しているところがみられますが、もしかしたら相場状況に応じて売買をしているひとが多いのかもしれません。
2013年ころの継続した資金流入に比べると最近の資金流入はだいぶ減ってきているように思います。
2013年末の純資産額は1129億円ですが、現在の純資産額は1522億円で増えているわけですから人気の根強さを感じるものです。
積立するよりは、状況に応じて買い付けて中長期的に保有している人が多いのかもしれません。
DIAM J-REITオープン(毎月決算コース)への評価と感想
J-REITの変動率は大きいので、J-REIT市場の見通しを自分で見極めることが必要不可欠です。
少し気になるのはちょっと高めの信託報酬です。
コストが多少高くてもリターンが良ければ問題ないのですが、ベンチマークと比較したパフォーマンスではそんなに悪くはないけど平凡な結果となっているように思います。
J-REIT市場全体の値動きを反映したものとして活用できるものではあるので、他の銘柄とも比較して満足できるものであれば選択肢にはなると思います。
ベンチマークは、運用開始時から長期にわたっての比較になりますが、
長期のパフォーマンスだけでなく、分配率の高さは特徴であるので選択するうえで注目したいところではあります。
短中期で考えると分配率の高さが魅力的に映ることはありますので、投資戦略とマッチするようであれば便利に活用できると思います。
ただし現在でも分配率はそれなりに高いですが、一時期と比べると下がって来てしまっているのはちょっと残念です。
最近は、NISA口座の登場により分配率を下げる傾向があるのでその影響もあるのかなと個人的に思うところはあります。
DIAM J-REITオープン(毎月決算コース)が購入できるネット証券
なるべく安い手数料の証券会社を選んで取引することをおすすめします。
この投資信託はネット証券であってもどこも手数料がかかってしまうのですが、
フィデリティ証券なら、その手数料がキャンペーンで無料になったりします。
無料になるのは他にはないのでもし買い付けるなら絶対に利用したほうがいいです。
私はこれまで手数料が無料の時にフィデリティ証券を実際に利用してきましたがおすすめです。
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購入時手数料(税込) | 販売会社 |
---|---|
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1.08% | カブドットコム証券 |
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※2016/05/17時点
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